【誰かのヒーロー ~ 心理士の読書散歩 No.15~】

知らぬ間に、誰かのヒーローになっているかも知れない。
そんなことがあったら、生きづらいでしょうか?生きやすいでしょうか?

何げなく交わした挨拶が、
ほんの小さな約束が、
少しずつ少しずつ、その先へ影響していく。
ドミノ倒しのように。

あなたの挨拶が聞こえた、隣の人が少し元気になった。
隣の人が元気に歩く姿は、弱っていた後輩の背中を押した。
背中を押された後輩は、苦手だった上司に相談できた。
頼られた上司は、その喜びを家族に話した。
…なんてことが、あったなら。
「あなたの挨拶が、見知らぬ上司の家族に喜びを届けた」とも言えます。

誰かが、誰かのヒーローになっている。
本人の知らないところで。
「そんなことが、あってもいいな」と、
新年度の風景に、ぽつりと呟いてみるのです。

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画像ネタ元『逆ソクラテス/伊坂幸太郎著』